LEMANIA REF.192-1 BULLSEYE DIAL

COMMENT

TISSOTやOMEGAなどにエボーシュを提供していた＜LEMANIA＞。ブラック × グレーのブルズアイダイヤルが当時のスポーツウォッチらしい意匠です。インデックスはルミナスのオールアラビア、ニードルハンドにも夜光塗料を塗布しています。メーカーロゴはプリントですが、チャプターリングやツートンの境目は下地出しを採用しています。しっかりと外周まで届いた赤秒針はこの世代らしいです。ケースはスクリューバック構造で、当時の売り込みとしていただろう耐磁、防水性能を表す刻印がケースバックに見られます。

製造から70年経過しているケースは、保管に伴う小傷こそ見られますが大きなダメージがなく良いプロポーションをしています。ラグは3面カットのエッジが効いています。ダイヤルは経年変化によりグレーがゴールド調に変化しています。ミラーのブラックは状態が良く、その対比が興味深いです。弊社にて分解掃除済みで、パワーリザーブは43時間以上を記録しています。ご購入後一年間の作動保証をおつけしておりますので、70年前のヴィンテージウォッチでも安心してご使用いただけます。

搭載キャリバー2990はS27の小改良型で、名機の誉れ高いcal.CH27のベースムーブメントです。主な変更点は後継機のcal.3000にも見られる、ヒゲ乗り上げ防止デバイスがいち早く採用されているところ。それ以外の仕様はS27と同様で、出車以外の歯車が露出していない贅沢なレイアウトをお楽しみいただくことができます。

BRAND

1884年の創業当初から、 クロノグラフを手掛けるエボーシュメーカーとして活躍。1940年代には自社名を冠したミリタリーウォッチを製作し、イギリス軍やスウェーデン軍に軍用時計を供給しています。 特にイギリス軍には陸・海・空軍すべてに同社のクロノグラフが採用されるなど、信頼度の高さを証明しています。また、エボーシュメーカーとしては、1932年以降にOMEGAなどのムーブメントの供給元にもなっています。 1969年の、アポロ11号月面着陸の際にアームストロング船長の腕に巻かれていたオメガの＜スピードマスター＞の機械は、＜LEMANIA＞が手掛けていたことを忘れてはいけません。

HIGHLIGHT

Bullseye Dial