JAEGER LECOULTRE MEMOVOX

COMMENT

1959年に登場したジャガールクルトの傑作、メモボックスです。ケースは14金にSSバック。ケースバックは外周リング方式、裏蓋を閉める際パッキンに圧力がかからないため、耐水性能に優れます。メモボックスのダイヤルは内と外の２段構成です。外は電着塗装のプレーンなホワイト、内はシルバーの同心円仕上げです。インデックスは長く、外のダイヤルいっぱいに配しています。内にプリントされた三角のインデックスはアラーム時刻を示します。時針が△に重なったときに、アラームが作動します。2時リューズはアラームの巻き上げとセット、4時リューズは時刻操作が可能です。搭載ムーブメントはCal.K825。21時半と0時の往復で、日付の早送りが可能です。ルクルト純正革ベルト、バックルが付属します。

状態の良さが際立っています。ケースはほとんど手付かずで、オリジナルのヘアライン仕上げとエッジを楽しめます。ダイヤルは若干クリーム色に焼けていますが、全体に均一でむしろ肌馴染みが良く好印象です。針やインデックスはミントです。ドットルムは黒く焼けていますが、形に崩れは見られません。弊社にて分解掃除済みです。アラームファンクションは好調に作動します。

ジャガー・ルクルトはレベルソが最もよく知られていますが、JLCの歴史上において革新的な時計は、このメモボックスが間違いなく次の製品です。アラームは便利な機能ですが、複雑な機構です。それを機械式腕時計で行うこと自体にJLCの実力を感じます。そしてついにアラームと日付機能を備えたバンパー自動巻きムーブメントを完成させ、1959年に初めて市場に登場させました。この存在感は堂々たるものです。1950年代ではアラーム機能は信じられないほど便利でした。前衛的なジャガールクルトを、現代において完全な状態で体感してみてください。

BRAND

＜JAEGER LE COULTRE（ジャガー・ルクルト）＞は、現在も個性的なモデルを数多く製造し続けるマニュファクチュール。かつては、他の名門メーカー（ヴァシュロン・コンスタンタン、オーデマピゲ、パテックフィリップ、カルティエ等）にもムーブメントやパーツ等のエボーシュを供給していました。始まりは1183年、スイスの小さな工房から。「科学によって立つ」という信念のもと、信頼ある機械・製造ラインを作ることに力を入れ、時計の中心地であったスイスで、高級ブランドに時計の機械・部品製造の先端を行く供給元に成長しました。＜レベルソ＞を代表する自社ブレンドモデルなど、現在では数少ない自社生産のマニファクチューるブランドです。

HIGHLIGHTH

Mint Condition,   With An Original Bracelet