LEMANIA 18KRG Waterproof Calatrava Step Bezel

COMMENT

その優れた設計から熱心なファンの多いレマニア社。ローズゴールド製のカラトラバケースを採用しています。ホールマークはラグ裏とケースサイドのダブル。ダイヤルはマットな電着塗装によるホワイトです。ローズゴールドカラーの多面カットのインデックス、夜光塗料と切り替えのパールドロップ、レマニアロゴはアプライドです。ドルフィンハンドが組み合わされています。スモールセコンドは若干中央に寄せて配しています。バネ棒は初期の凹型のものが使用されております。

搭載ムーブメントは自社Cal.3000で、同系統のムーブとしてCal.3100が存在します。3000はひげゼンマイに巻き上げヒゲを装備したタイプで、平ヒゲの3100と比較し3000の方が前期の生産か上位モデルとなります。ムーブの仕上げは上質で、赤胴メッキが施されたタイプとなります。また、このムーブは緩急針から突き出る金色のデバイスがあります。ヒゲ棒とヒゲ受の両方がこの形状となっていて、衝撃ヒゲが向こう側に乗り上げてしまうのを防ぐ役目を果たしています。オメガの名作Cal.321にも採用されているものです。

使用感の少ない、素晴らしいコンディションです。ステップベゼルの段やラグの切り込んだエッジが効いています。スクリューバックの段やホールマークが当時のままに残っています。ダイヤルはミントです。特筆すべきダメージが一切見られず大変瑞々しいです。針やインデックスのメッキにくすみは見られません。ルミナスは最高のベージュ焼けです。弊社にて分解掃除済みで、41時間のパワーリザーブを確認しています。

このモデルの最大の特徴は、ロンジンなどに見られたステップベゼル、上面がフラットなラグを採用した初期のカラトラバケースでありながら、防水仕様のツーピースケース、スクリューバックを採用している点です。通常カラトラバはスナップベゼル、スナップバックケースで構成されていますが、1950年代に入り、過去の意匠を踏襲しながらも防水性能を求めたレマニアの気概が感じられます。

BRAND

1884年の創業当初から、 クロノグラフを手掛けるエボーシュメーカーとして活躍。1940年代には自社名を冠したミリタリーウォッチを製作し、イギリス軍やスウェーデン軍に軍用時計を供給しています。 特にイギリス軍には陸・海・空軍すべてに同社のクロノグラフが採用されるなど、信頼度の高さを証明しています。また、エボーシュメーカーとしては、1932年以降にOMEGAなどのムーブメントの供給元にもなっています。 1969年の、アポロ11号月面着陸の際にアームストロング船長の腕に巻かれていたオメガの＜スピードマスター＞の機械は、＜LEMANIA＞が手掛けていたことを忘れてはいけません。

HIGHLIGHT

Waterproof Calatrava,   Step Bezel