OMEGA Ref.A.M 6B/159 A4641 Royal Air Force

COMMENT

第二次世界大戦中にRoyal Air Force（＝英国空軍）のナビゲーターやパイロットに支給されたオメガ。この時代のRAFの時計は、ロンジン、ジャガー・ルクルト、オメガなど、多くの一流時計メーカーから供給されました。これらの大半は、ホワイトダイアルにブラックのアラビア数字、センターセコンド、ブルースチール針といった標準的な仕様となっています。これらの時計は、一般的に6B/159というRAF専用の型番で呼ばれています。こちらのオメガA4641は1943年の官給モデルになります。戦後に余ったA4641をMoD（＝国防省）が1956年に再交付したこともありましたが、初期型はスナップバック、後期型はスクリューバックに分かれます。

30T2シリーズの中でも世代の古い銀色メッキのムーブメントを搭載しています。温度補正を担うために開発された切りテンプを備えたクラシックなムーブメントは、修理士なら一度は触ってみたい憧れの機械です。当時はまだセンターセコンドが珍しく、際立たせるためのブルースチールの秒針を使用しています。当店オリジナルのレザーのNATOベルトを装備しています。

文字盤はプリントに若干のかすれが見られます。エイジングによって焼けてしまっている個体も多い中、こちらはホワイトの発色を良く残しています。ブルースチールの針はは元の色味を状態良く保持しています。ケースは変な痩せがなく、ラグの長い美しいプロポーションです。80年近く経つ代物ですが、きちんとメンテナンスを施していますので、40時間のパワーリザーブを確認しています。

懐中時計をそのまま縮めた様なオーソドックスなオメガ30mmキャリバーは修理がしやすく、堅牢な作りが特徴的です。英国のWWⅡ航空史を語る史料を入手する絶好の機会となっています。

BRAND

1848年の創設以来、数多くの優れた業績を残してきたオメガ。いつの時代も多くの著名人、スポーツマン・冒険家の腕にはオメガがあり、偉大な功績とその瞬間を見守り続けてきた。その歴史に共感するファンも多く、ブランドウォッチの代名詞ともいえる存在。

HIGHLIGHT

Royal Air Force Spitfire Pilot’s Watch