LEMANIA

COMMENT

まず注目すべきは、サイズ感です。レマニアで30ミリサイズは非常に珍しい存在です。小型だからこその上品な出で立ちをしています。丸みを帯びた14金無垢ケースは華奢なラグを持ち、繊細なドレススタイルです。ツートンダイアルの色味が絶妙で、ゴールドのアップライトインデックスは飛びアラビア表記。レマニアのロゴ下に記載されているのは、「CHRONOGRAPH」ではなく「CHRONOMETER」。ムーブメントのブリッジには「7 POSITIONS ADJ」の刻印があります。

ダイアルは1950年代の時計としては美しい状態をキープしています。拡大しますと若干の経年を確認できますが、実際手に取りますと気になるものではありません。針やインデックスは輝きがあり、繊細さを感じさせます。ケース左サイドにホールマークが残っており、保存状態の良さが伺えます。リューズの巻き心地が良く、プッシャーは当時のクラシカルな感触を味わえます。

見逃せないディティールばかりそろっています。これほど珍しいモデルが、極上のコンディションで楽しめる機会は滅多にありません。

BRAND

1884年の創業当初から、 クロノグラフを手掛けるエボーシュメーカーとして活躍。1940年代には自社名を冠したミリタリーウォッチを製作し、イギリス軍やスウェーデン軍に軍用時計を供給しています。 特にイギリス軍には陸・海・空軍すべてに同社のクロノグラフが採用されるなど、信頼度の高さを証明しています。また、エボーシュメーカーとしては、1932年以降にOMEGAなどのムーブメントの供給元にもなっています。 1969年の、アポロ11号月面着陸の際にアームストロング船長の腕に巻かれていたオメガの＜スピードマスター＞の機械は、＜LEMANIA＞が手掛けていたことを忘れてはいけません。

HIGHLIGHT

Chronomater