TUDOR

COMMENT

ロレックスには存在しない33ミリ径のミニサブには、チュードルらしい遊び心を各所に見出すことができます。両回転式ベークライトベゼルとエナメル質のダイアルは、どちらもポップなイエローオーカーカラーです。コンビのケースとの色味が合っています。時針はベンツのデザインを省いたドットで、通称タコ針。秒針にもドットがデザインされたロリポップ。インデックスは6,9,12のクサビを除けば、これまた全てドットでダイバーズウォッチの持つ無骨な印象を和らげています。

コンディションの素晴らしい個体です。ケースは研磨歴の感じられない、素晴らしい状態を維持しています。ラグやベゼルのエッジが立っており、鏡面とヘアラインの面取りがしっかりと分かれています。ダメージの受けやすいベークライトベゼルにヒビ割れや欠けは見当たりませんダイアルは、気になるような汚れやエイジングがありません。針はメッキに剥がれがなく、光を綺麗に反射します。トリチウムの焼けはどちらも最低限で、時計に馴染む生成色をしています。風防にやや傷が確認できますが、肉眼ではほとんど気になりません。

ミニとは言ってもサブマリーナの名を使っていることだけはあり、200m防水、視認性の高い文字盤と本格プロダイバー向けのスペックを備えています。良好な状態のミニサブを市場で見かけるのは難しくなってきています。今回瑞々しい状態で入荷することができました。チュードル独自のカラーリングのサブマリーナです。

日本では長い間、正規取扱店のなかったチュードル。2018年10月に「チューダー」として再上陸し、メーカーの力の入れ具合にエナジーを感じます。今後さらなる注目を浴びるブランドであることは間違いないでしょう。

BRAND

1930年代に＜ROLEX＞のディフュージョンブランドとして誕生。素晴らしい製造技術を誇りながらも、時計製造コストが高く認知度が低かった＜ROLEX＞に対して、低価格で一般庶民に親しまれた＜TUDOR＞。結果的には＜TUDOR＞が世間に認められたことで、＜ROLEX＞の認知度は急激に高まり、＜ROLEX＞は現在の「世界的に有名」なブランドとして認められるようになりました。

 HIGHLIGHT

 Ocher Dial,   Side Flat