SEIKO

COMMENT

世界に誇る日本の時計メーカー、SEIKO。通称“61クロノ”と呼ばれる諏訪精工舎製の国産時計初となる自動巻きクロノグラフキャリバー6139を搭載したモデルです。６時位置にスモールセコンドのように30分積算計が配されており、“一つ目クロノ”の愛称を持ちます。海外市場向けのモデルで、曜日が英語とスペイン語の二カ国表記になっています。国内版では5　SPORTS表記がされますが、海外輸出用に製造されたモデルなのでそれがなく、スッキリとしています。搭載されているCal.6139は当時では先進性のあった垂直クラッチ、コラムホイールを採用したキャリバーで、日本の技術力の高さを示しています。リューズのプッシュによる、日付、曜日、言語の切り替えが非常に画期的です。ダイアルカラーは肌馴染みの良いベージュ、センタークロノ針はオレンジ、積算計針はレッドと暖色に纏めながらも、文字盤の放射状のヘアライン仕上げによってモダンながらカントリー感がなくスタイリッシュです。

ケースコンディションは抜群に良いです。目立ちやすいベゼルの鏡面に傷はありません。ラグの強めのヘアライン加工と鏡面による切り替えが素晴らしく、工芸品としての美しさに魅了されます。ダイアルは非常に立体的な造形を保っており、各々に気になる汚れが見当たりません。当店にてオーバーホール済みです。パワーリザーブ40時間、日差＋8秒を確認しました。ご購入後、すぐにご使用いただけます。

SEIKOの６１クロノは多岐にわたるダイアルカラーを生産しました。原色のようなカラーの多い中、洗練されたベージュは日々のコーディネートに取り入れやすく、重宝します。日本が誇る高精度クロノグラフをご堪能ください。

BRAND

1960年代は、機械式腕時計は完成期とも言えるほどの発展を遂げた時期で、セイコーは精度コンクールの分野でも量産の分野でも、世界に追いつき、追いぬいた時代であった。同時に、「時計の電子化」が進展し、1969（昭和44）年12月にセイコーが世界初のクオーツ（水晶）腕時計を発売することにより、機械式腕時計からクオーツ腕時計へと大きく舵を切ろうとする時期でもあった。