JAEGER LECOULTRE Step Bezel

COMMENT

プレーンなホワイトダイアルに、ピンクゴールドカラーが映えるジャガールクルト。エンボス加工のインデックスはドットとアラビアが交互に入れ替わる飛びアラビアで、1950年代らしい品良くスポーティーな意匠です。針は先端へ伸びるつれ幅広となっていくバトンで、ルクルトらしいクラシカルな雰囲気があります。まっすぐ伸びる秒針はダイアル外周のチャプターリングにまでしっかりと届き、計器としても秀でたデザイン。搭載しているセンターセコンドのP478ムーブメントは、長期間製造された同社の看板ムーブメントです。

製造から約70年は経過していますが、使用感がほとんど感じられません。ケースはベゼルやラグのエッジが効いており、パリッとしています。ケースは細かな保管傷のみで、変な手が加わっていないことが判り高評価です。ダメージの表れやすいホワイトダイアルは、焼けによりほのかにクリームカラーを見せています。均一なもので、過去に入水歴はないでしょう。インデックスと針は上面にエイジングが見られます。ピンクゴールドの色味は残しているので、ヴィンテージウォッチ特有のアジとなっています。当店にてオーバーホール済みで45時間のパワーリザーブ、日差＋10秒の精度を確認しています。

夜行塗料のないさっぱりとしたフェイスですが、耐震装置のついた機械を搭載しており実用性に長けた時計です。クロムメッキのケースが多い中、こちらは希少なステンレス仕様。ブランドの力の入れようがうかがえます。アール掛かったステップベゼルにカラトラバラグを備えた、50年代のドレスデザインの作り込みを楽しめます。

BRAND

＜JAEGER LE COULTRE（ジャガー・ルクルト）＞は、現在も個性的なモデルを数多く製造し続けるマニュファクチュール。かつては、他の名門メーカー（ヴァシュロン・コンスタンタン、オーデマピゲ、パテックフィリップ、カルティエ等）にもムーブメントやパーツ等のエボーシュを供給していました。始まりは1183年、スイスの小さな工房から。「科学によって立つ」という信念のもと、信頼ある機械・製造ラインを作ることに力を入れ、時計の中心地であったスイスで、高級ブランドに時計の機械・部品製造の先端を行く供給元に成長しました。＜レベルソ＞を代表する自社ブレンドモデルなど、現在では数少ない自社生産のマニファクチュールブランドです。

HIGHLIGHT

Step Bezel