ETERNA Copper Bullseye Dial from habana

COMMENT

現在の自動巻きのスタンダードを創り上げたエテルナマティック、1948年に発表され世界中を驚かせました。今回はその一年前にあたる、1947年製のエテルナをご紹介します。エテルナマティックの前身にあたるバンパー式ムーブメントを搭載しています。ダイヤルはカッパー×シルバーのブルズアイ。知的でリラックスした配色です。中央が若干隆起したボンベダイヤルで、ヴィンテージらしい立体感のある顔つきをしています。根元がくびれたペンシルハンドはルミナスをたっぷりと塗布しています。秒針の先端には赤のプリントを施しています。ブルズアイのちょうど境目とリンクしており、視認性を考慮したものです。このレッドトップは後年まで継承されました。

ケースは研磨歴が感じられない、良好なプロポーションです。小傷も少ないことから、保存環境の良いところで永らく保管されていたことがわかります。ダイヤルは全面にポツポツとしたエイジングが現れています。色味に変化は見られないため、着用時にはほとんど気になりません。アラビアのインデックスはぶち模様にエイジングしています。当店にて分解掃除済みで、45時間のパワーリザーブを確認しています。

屋号をダイアルに明記するいわゆるWネームの腕時計は、文字通りに高嶺の花でした。6時位置には当時のハバナのイタリア大通り（通称ガリアーノ通り）に位置した「LE TRIANON」が入ります。LE TRIANONはハバナで最も高級な宝飾店の一角として数えられてましたが、1950年代後半にキューバ革命の影響により閉店しました。時代の変遷に埋もれた名品を堪能する絶好の機会です。

BRAND

1948年には、Eterna-matic（エテルナマティック）自動ムーブメントを開発した。それは自動巻き時計の歴史に革新をもたらすもので、ボールベアリングを5つ配置することによりムーブメントの効率性を高め、バネを摩耗させる摩擦や抵抗を最小限にとどめることを可能にした。内部パーツの疲労が減じ、時計の正確さを高めるとともに、耐久年数を長くした。エテルナマティックは大ヒットとなり、エテルナの看板商品になった。

HIGHLIGHT

Copper Bullseye Dial