OMEGA SPEEDMASTER Ref.105.003

COMMENT

オメガのレジェンド、スピードマスターRef.105.003です。1世代前のRef.2998との違いは、時分針がアルファからバータイプに。後のRef.145.012との違いは、リューズガードが無くラグがストレートで、無骨な雰囲気のケース形状をしています。ケースメーカーはユゲニン・フレアー（HF=Huguenin Freres）です。ブレスレットはヴィンテージのフォースナーを装備しており、アストロスタイルです。搭載ムーブメントCal.321。ピラーホイール式のため、コスト高で、チラネジテンプに巻き上げヒゲと高級仕様です。アーカイブが付属します。

市場では酷くヤレた105.003が多い中、こちらは比較的良いコンディションを維持しています。ベゼルは写真の通り若干の小傷がありますが、強いフェード感がヴィンテージらしい顔つきです。ケースはプロポーションが良く、このケース特有のラグにやわらかく在るエッジが、しっかりと残っています。ダイヤルはキズなどなくパーフェクトで、ルミナスは若干のぶち模様を見せながらも濃いベージュカラーが迫力のある色合いです。針のプリントは綺麗に残っており、針夜光は濃淡のあるエイジングが個性的です。

NASAの規格をパスし、世界的な名声を獲得したスピードマスター。ツールウォッチとしての歴史を経て、現在の日常に着用する楽しみは格別な時間です。スピードマスターの名声は、全てここプレムーンから始まりました。

BRAND

今でこそ「Speedmasterイコール宇宙」という図式がすぐに浮かび上がりますが、当時は宇宙とは全く関係のない、純粋なモータースポーツ用の時計として誕生。また、スピードマスターは、ダイヤルではなく外周ベゼルにタキメーターを表示した世界で初めての時計と言われています。1959年、スピードマスターはマイナーチェンジをします。ベゼルがアルミニウムの黒色ベースとなり、針の形状がアロー針からアルファ針に変更されたことで、より視認性が高まっています。NASAは宇宙での過酷な環境にも耐えうる丈夫なクロノグラフを探しており、名だたる強豪に勝ったスピードマスターを公式時計として採用。その後1969年人類初の月面着陸の際、スピードマスターを着用していたことは有名な話。