IWC Ref.R1819

COMMENT

トノーというより正方形に近いバランスがクッションケースに感じるIWC。迫力あるクッションではありますが、薄くて着け心地が良いです。ケース側面のヘアライン部分を薄く配することで、デザインとしても薄く見えるよう工夫を凝らしています。フェイスデザインはインターらしいシルバーサンレイダイアル、バーインデックス、ペンシルハンド、パールドロップのコンビネーションで、シンプル且つ高級感のある意匠です。針とインデックスには上面に黒い塗料を塗布しており、読時にも優れ実用充分です。防水スナップのケースには純正の魚リューズが付きますが、水気には充分お気を付けください。純正のゲイフレア社製ブレスが付いているのが嬉しい所。ブレスが付くことで印象がグッとファッショナブルになります。ブレス単体での入手は困難が多い為、高ポイントです。

文字盤は状態が良く、ほんのりシャンパンパラーに変化しています。シルバーのサンレイダイアルに光が入ると、虹色の光彩を持ち表情が移ろいます。針、インデックスも艶感が残っているのは、夜光塗料無しのダイアルであることも一因でしょう。ケースはブレスと共に仕上げ直しておりますので、清潔感があり、きれいに使用できます。メンテナンスを済ませた機械は快調に動作しています。パワーリザーブ44時間 1日あたりプラス15秒程度の動作を確認しています。

36ｍｍの角型は迫力がありますが、単に大きいだけでなく、エレガントな雰囲気を損なわない絶妙さがIWCらしいひと品です。 

ムーブメントは秒針規制のハック機能がついたCal.8541B搭載です。IWC独自の自動巻機構＜ペラトン方式＞は巻上げ効率に優れており、50年近く経った今でもその精度を維持しています。日付を早送りする際には、夜の12時と11時半の間で針を往復させます。IWCが当時自社で開発した最終キャリバーで、完成された美しさが魅力。メンテナンスに関しても当店でも自信を持ってお付き合いさせて頂ける時計です。

BRAND

アメリカマサチューセッツ州ボストン出身の時計師、フロレンタイン・アリオスト・ジョーンズが1868年に創立したのが始まり。特徴的なデザインで今なお世界中で人気を誇る「パイロット・ウォッチ」コレクションなど、多くの人気シリーズを発売。磁気から時計を守る為の軟鉄製インナーケースや、IWC独自の"ぺラトン式"と呼ばれる両回転式自動巻機構はあまりに有名。