TUDOR

COMMENT

ケースラインが珍しいチュードル。通常のオイスターケースは、ラグ側面が丸みを帯びていますが、こちらはサイドフラットと呼ばれる平面カットされたデザインです。加えてラグ付け根が、ねじれたような装飾を施した、ツイストラグです。メンズサイズでは時々見られますが、レディースでほとんど見かけません。華やかなホワイトゴールドのフルーテッドベゼルは腕の動きに合わせて煌めき、ラグジュアリーな印象。ダイアルはシルバーのサンレイ。バーハンドの針と、バーインデックスはカッティングによりきらりと光ります。夜光塗料がなく、シンプルなフェイスです。

ケースはサイドフラットとツイストラグのシェイプをしっかりと残しています。フルーテッドベゼルのエッジが立っている点も見逃せません。ダイアルは、傷や汚れが少ないです。針やインデックスに劣化はなく、清潔感があります。ロレックス純正のリベットブレスは、伸びが少ない良いものです。

ティピカルなフェイスと特徴的なケースデザインは上質なアクセサリーのようで、洗練された大人の女性を演出してくれます。自動巻機構ですので、腕に付けるだけでゼンマイが巻き上げられ1日半ほど動いてくれます。21時から24時を往復することで日付の早送りが可能ですので、使い勝手の良さが嬉しいポイントです。

日本では長い間、正規取扱店のなかったチュードル。2018年10月に「チューダー」として再上陸し、メーカーの力の入れ具合にエナジーを感じます。今後さらなる注目を浴びるブランドであることは間違いないでしょう。

BRAND

1926年にROLEXのイギリス普及拡大のため誕生したディフュージョンブランド。ブランド名もイギリスの名門『チューダー家』にちなんだもので市民に親しみやすさをアピールしようとしていたことが窺い知れる。ヴィンテージチュードル人気のポイントはやはり、ケースやリューズなどROLEXのパーツが使われていること、チューダー家の薔薇の紋章をロゴに採用したことでロレックスと同じケースながら、ダイアルにはバラのロゴが配された“デカバラ”や“小バラ”と呼ばれるチュードル独自の人気モデルが誕生した。その後チュードルはロゴを盾をモチーフにしたものに変更し現在ではROLEXからは離れ、独自路線を進むことになる。