OMEGA

COMMENT

ピンクゴールドトップとステンレスのコンビモデルは戦後の世相を反映しています。このエレガントな佇まいは1947年の製造です。オメガは自動巻機構の開発で先頭に立つような存在でした。最新鋭のセンターセコンド仕様です。クラシックな技法を詰め込んだダイアルです。中と外とで仕上げを分けたツートン仕上げは光の角度で色味が反転するものです。飛びアラビアとドットのインデックスはピンクゴールドの金箔でキラリと反射します。同世代で見られるラグデザインは、サイドビューが天使の羽のようでこれまた華やかです。

文字盤は焼けが見られますが、切り分けられたミニッツレールも含めてレターがしっかりと残っていますので、視認性の良い締まった顔立ちです。ケースは傷が多数見られますが過去に仕上げがほぼ行われていない状態です。リューズが後年のOMEGA純正品で、ピンクの色味が合っています。好条件で保管されていたようで、ムーブメントの巻き上げが快調です。

時代なりのエイジングがございますが、しっかりと整備されたOMEGA、良い価格かと思います。自動巻き初期世代ですので、整備の技術力が試されるお品です。

バンパーやハーフローターと呼ばれる自動巻き機構は、時計を厚くせずに自動巻き機構を乗せるために生まれた手法です。錘が扇型に往復運動します。腕時計に最初に搭載したのが、老舗メーカー、ハーウッドです。その後OMEGA、JAEGER LE COULTRE、MIDO、ZENITHなど多くのメーカーで、ハーフローターが生産されました。オメガのバンパー後期、35系は比較的巻き上げが良い個体が多く、その独特の着け心地を楽しめます。

BRAND

1848年の創業から160年以上もの歴史を誇るスイスの老舗時計メーカー＜OMEGA（オメガ）＞。創業からちょうど100周年を迎えた1948年に誕生したのが＜Seamaster（シーマスター）＞。社会人となった自らの象徴として、何かを成し遂げた記念の証として、人生の様々なシーンであなたの傍らで静かに時を刻む存在、オメガほど人生を彩るにふさわしいアイテムはありません。