IWC Ref.803A White Roman Dial

COMMENT

華奢なストレートラグがラウンドケースを際立たせるオールドインター。ダイアルはラッカーホワイトにローマ数字の希少かつ人気なデザイン。インデックスに合わせて針にも施されたブラックペイントは視認性も考えられた意匠です。秒針の尻尾のみペイントをしない芸の細かさからメーカーの拘りが見て取れます。カレンダーはブラックギルトです。黒地に白文字のもので、逆のタイプも存在しますが、黒のものは少ないです。スナップケースながら防水のスペックを備えており、貴重なお魚リューズが付属しています。

エナメル質のダイアルは、艶が残っていて退色の見られないミントコンディションです。厳正に判断すると、インデックスのプリントにわずかに経年変化が確認できます。文字は崩れてはいませんので、肉眼ではほとんど気になりません。針はとても良い状態です。ラグや、フラットベゼルのエッジが立っています。ラグの角にある、小さな面取りが綺麗に残っています。当店にて整備後、47時間以上のパワーリザーブを確認しています。

キャリバー8541はインターオリジナル、ペラトン方式の自動巻を備えたムーブメントです。爪により両回転での自動巻を実現しており、その性能の高さから、現代でも復元され使用されている機構です。IWCが当時自社で開発した最終キャリバーですので、完成された美しさがあります。日付を早送りする際には、夜の12時と11時半の間で針を往復することで行います。

通称「お魚リューズ」が付属するのも嬉しいポイント。竜頭単体での入手は高額になるため、時計購入時に付属するのは見どころのひとつです。

BRAND

アメリカマサチューセッツ州ボストン出身の時計師、フロレンタイン・アリオスト・ジョーンズが1868年に創立したのが始まり。特徴的なデザインで今なお世界中で人気を誇る「パイロット・ウォッチ」コレクションなど、多くの人気シリーズを発売。磁気から時計を守る為の軟鉄製インナーケースや、IWC独自の"ぺラトン式"と呼ばれる両回転式自動巻機構はあまりに有名。