HEUER CAMARO Ref.7220

COMMENT

1967年に発売されたカマロ。Ref.7220は最初期のモデルになります。ケースデザインが特徴的なモデルで、クッションフォルム、ベゼル上面に細かく面取りを入れています。このケースはHAMILTONやBENRUSへOEMされたことも確認されています。

文字盤はブラックマットダイアルです。カマロの生産期間は1968年から1972年ですが、モノクロカラーで構成されたものは1960年代、カラフルなものは1970年代と判断されています。バーインデックスは中心はヘアラインですが、上下に艶感のあるカットを施すことで、コントラストの効いた煌めきを見せています。インダイアルは3時が30分積算計、6時が12時間積算計、9時が永久秒針となります。タキメーターの有無など、ダイアルバリエーションを豊富に生産しましたが、インダイアルにより型番を分けているようで、12時間積算形を積んだ3カウンターのものをRef.7220としているようです。（金無垢はRef.7228）

ケースは小傷のみで、素晴らしいプロポーションをしています。鏡面とサンバーストのヘアラインの切り替えが素晴らしく、独創的なデザインを堪能できます。ダイアルは厳正に判断しますと、ルーペで注視した際に細かく粒のようなエイジングが確認できます。肉眼では一切気にならないもので、ブラックの色味をよく保持しています。インデックスや針は、わずかながらエイジングが見られます。上面の鏡面仕上げによる光の反射はしっかりとしているので、瑞々しさも感じられます。唯一、スモールセコンド針のみ、色づいたようなエイジングが確認できます。当店にてオーバーホール済みで、パワーリザーブ45時間を確認しています。クロノファンクションは好調に作動していますので、ヴィンテージウォッチを実用十分にお使いいただけます。

カマロはシボレーカマロがその名の由来となっています。スイスの時計が米国の車にちなんで名付けられるのは奇妙に思えるかもしれませんが、米国市場でのホイヤーの知名度を強化するために戦略的に発表されました。レーシングストライプのアメ車に合わせたら、相当な洒落乙です。欧米ではデザインのホイヤーとして常に称賛され続ける、その代表的な製品と言えるでしょう。

BRAND

タグホイヤーの前身であるホイヤー社は、エドワード・ホイヤーによって1860年に設立された150年以上の歴史を持つスイス創業の老舗。 1985年からタグホイヤーとなり、世界のトップクラスの競技の場で公式時計として採用されるなど、誰もが知る名門ブランド。