ROLEX SUBMARINER Ref.5508 Exclamation Dial

COMMENT

ref.5508はガードレス（竜頭ガードの無い）の最後のサブマリーナーです。竜頭は60mmサイズで100m防水です。ダイアルはブラックミラーのギルトダイアル、ゴールドがかったレターやラインで風格を醸し出しています。100m＝300ftの表記のみシルバーのプリントレターです。エクスクラメーションダイアルと呼ばれる、ラジウムからトリチウムへ移行する最初期のダイアルで、6時位置の夜光にドットがあることが特徴です。ベゼルはサイドにコインエッジがありガードレス世代ならでは、後のref.5513とは異なる形状です。エクスパンジョンのリベットブレスを装備しています。

ダイアルの艶感は画像の通り失われています。しかしルミナスの状態が良いことで、この時計を活気のあるものにしています。パフィーでこんもりとしており、ベージュ焼けが見事です。針の劣化はリアリティーを感じさせるものです。ケースはボリューム感があり、太くて長いラグが現存しています。弱点ともいえるオリジナルの真鍮ベゼルの状態が比較的良いです。エッジがしっかりと残っており、大きなダメージがありません。

ガードレス、ゴールドギルト、サークルライン、エクスクラメーションドットなど、サブマリーナーが完成する前のスペックが満載です。この時計にしかないパティナが、旧サブの世界へといざないます。

エクスクラメーションダイアルは、ロレックスが文字盤（インデックスと針）の発光素材に使用されるラジウムの強度を低減したものに用いられた意匠です。放射線量が50年末から60年前にかけての原子力委員会による新しい規制に適合したことを示しています。これは通常、1960年代初頭のロレックスのダイヤルに表示されます。ref.5508はその過渡期の製品です。1950年代末製でありながら、このダイアルを搭載しているものが数多く市場にあります。あるいはその逆で1960年代初頭製でありながら、エクスクラミネーションダイアルでないものも多くあり、それらは混在しています。1950年代末製ストック品を新しい規格に合わせたダイアルで1960年初頭に販売したとする説、販売規制が厳しいところなど国によっては新しい規格で販売した説があります。

BRAND

世界初の本格的ダイバーズウォッチ＜SUBMARINER（サブマリーナ）＞の誕生は1953年。ファーストモデルの防水性は600ft=180m防水と言われ、当時としてはまさに驚異的な数字でした。ロレックスの成功はまさにサブマリーナであり、ブランドの基礎となった歴史的名機は今もなお多くのファンを虜にしています。

HIGHLIGHT

4.9mil,   Exclamation Dial