OMEGA Speedmaster Ref.145.022 HF Case

COMMENT

50年間作られたスペードマスターだからこそ、マイナーチェンジを繰り返した経緯があり、細かなディティールの変化を見つける楽しみがあります。それがロングセラーの理由のひとつ。1976年製のこちらは5thモデル。4thモデルとの主な違いは、Ωロゴがアプライドからプリントへ、センタークロノがドロップエンドからスクエアエンドへ、そして搭載機械がCal.321からCal.861へと変わります。レターは90年代初頭までプリントされていた、Speedmaster表記のSが長く、rが下がっている通称「下がりr」が特徴です。年式の合った1171ブレスを装備しています。

ケースは素晴らしいプロポーションです。ツイストラグのエッジが立っており、これがスピードマスター、という迫力を放っています。小傷が少なくフレッシュな印象です。ベゼルは剥がれなどのダメージがなくわずかに退色し、筆舌に尽くし難いカラーリングとなっています。ケースバックの刻印プリントに退色が見られます。ダイアルはパーフェクトです。気になるような傷や劣化はなく、ヴィンテージでしかあじわないスピードマスターを清潔感を持ってご使用いただけます。ビデオにてご確認ください。

キャリバーはレマニア社製のCal,321をベースとしたCal.861を搭載しています。NASAの規定にはじめて合格したことでも有名なCal,321は非常に完成度の高い機械としてその名を残しています。そのためCal.861も含め、OMEGAが長年使用してきたブランドを代表する機械が搭載されている点も忘れてはいけないポイントです。

BRAND

今でこそ「Speedmasterイコール宇宙」という図式がすぐに浮かび上がりますが、当時は宇宙とは全く関係のない、純粋なモータースポーツ用の時計として誕生。また、スピードマスターは、ダイヤルではなく外周ベゼルにタキメーターを表示した世界で初めての時計と言われています。1959年、スピードマスターはマイナーチェンジをします。ベゼルがアルミニウムの黒色ベースとなり、針の形状がアロー針からアルファ針に変更されたことで、より視認性が高まっています。NASAは宇宙での過酷な環境にも耐えうる丈夫なクロノグラフを探しており、名だたる強豪に勝ったスピードマスターを公式時計として採用。その後1969年人類初の月面着陸の際、スピードマスターを着用していたことは有名なお話。

HIGHLIGHT

5th,   Long S & R,   HF Case