BREITLING CHRONOMAT Ref.769 Glossy Circle and Index

COMMENT

ブライトリングのクロノグラフと言えば、＜ナビタイマー＞を思い浮かべる事もあるが、2カウンターの＜クロノマット＞はそれよりも歴史が古い。世界初の”回転計算尺”を搭載した航空時計です。そのなかでも最初期の製品がこのRef.769、ダイアルに記されたパテントナンバー、角形のプッシャーが最初期の特徴です。ダイアルはとても手が込んだ意匠です。中央は縦ヘアライン。テレメーターが位置するインナーベゼルはマットで、境目にある通称ハチマキは下地出しで囲んでいます。レターの印字は主にブラックで、アラビアのギルトインデックスにブラックプリントの縁取りを施しています。赤いチャプターリングが中央に小さく位置し、それに合わせたセンターセコンドとミニッツカウンターハンド、秀逸なデザインです。ケース素材は18金無垢で、ラグジュアリーなツールウォッチです。

コンディションに秀でた個体です。ケースは研磨歴が見られず、ケースとラグのシームレスなラインが美しいです。サイドにある女性の横顔のホールマークが擦れなく残っています。クロノマットは航空時計のため防水性は考慮されておらず、それ故に文字盤へのダメージは仕方がありません。こちらはそれが最低限であり、資料価値としても貴重なものです。搭載キャリバービーナス175はメンテナンス済みで、パワーリザーブ47時間を確認しています。

目の付け所が特異でないと金無垢クロノマットには行き着かないかと思いますが、ファーストリリースに存在したこのハイエンドな時計に心奪われる時計ファンもおられるかと思います。航空計算尺のパテントナンバー（217012）がダイアル中央に印字されています。機械のVENUS175はピラーホイールにキャリングアームと古典の基礎となるようなムーブメント。チラネジの付いた大きなテンワに、ブレゲヒゲを採用し高精度にも磨きがかかった名品を搭載しています。

【計算方法について】 掛け算・・・18×25の場合

掛けたい数を外と内のスケールで合わせ答えとして現れるHを読み取ります。
18×25の場合、ベゼルのスケール18と内側のスケール25をベゼルを回して合わせます。12時下の赤字でHと書かれた部分に、計算の答え450が示されます。 割り算はその逆、割りたい元の数をHに合わせ、内側のスケール。 割りたい数を調べると、そこに接している外側のゲージが答えとなります。

BRAND

航空時計とは言え、軍に官給された事はなく、主にアメリカの民間パイロットが使用していた。当時は庶民には手の届かない高級品であったことでしょう。“クロノグラフのスペシャリスト”として確固たる地位を築いた＜BREITLING＞は、今なお世界中で愛されている名門ブランドとして発展し続けています。

HIGHLIGHT

1st Release of CHRONOMAT,  Two tone dial Glossy Circle and Index,   Super Mint Condition