OYSTER COMMANDER Ref.3136

COMMENT

「OYSTER」の響きにはロレックスを思い浮かべるのが一般的でしょうか。今回ご紹介するオイスターはROLEXのディフュージョンブランドとして展開されたもので、当時R.W.C.(Rolex Watch Company)というグループ会社のひとつとして、「OYSTER」名義で販売していた品です。裏蓋の外側にも、よく見るとR.W.C.の刻印が打たれています。面白いのは同じリファレンス「3136」がロレックスにも存在しておりモデル「OYSTER」として扱われています。ぽってりとしたミッドサイズケースに飛び出した小ぶりのねじ込みリューズが愛らしいです。ダイアルはシルバーの縦ヘアライン。夜光の飛びアラビア数字の内側に、赤字で24時間表記が記されています。夜光のペンシルハンドはブルースチール針です。「COMMANDER」のペットネームが示す通り、時代背景を反映し軍事用需要を意識した製品です。

ケースは研磨歴の見られない素晴らしいプロポーションです。ヘアラインと鏡面の切り替えも素晴らしく、オイスターケースの原型を知ることができます。ダイアルは最低限のエイジングになります。レッドプリントの24時間表記は多少の剥げが見受けられます。針はブルースチールの色味とベージュのルミナスの質感がたまりません。

機械にはTUDORでも多く使われているFHF30をベースにしています。曲線で構成された美しい機械で、コートドジュネーブの一種でしょうか、仕上の斜線が美しいです。機械はメンテナンスを済ませていますので、安心してお使いいただけます。

BRAND

かつて世界中で多くの時計メーカーが乱立した時代がありました。その頃日本の為替レートは１ドル360円で固定され、輸入品はとても高価。その為、日本では知られていない時計メーカーが星の数ほど多く存在します。