OMEGA Seamaster 200 Ref.166.0177

COMMENT

1970年代にデビューしたシーマスター200mダイバー。フランスの「Hydrographique et Ocenagraphique de la Marine」というダイバー向けの地図を作成する政府機関（通称、頭文字をとって "SHOM"）のために、制作されました。明確な視認性、信頼性、耐久性のために細心の注意を払って設計されています。時計に堅牢な外観を与えた、重厚感たっぷりの分厚い8角ケースが特徴です。1970年代では丸みを帯びたクッションケースが人気を博していたので、異例なデザインであったことは想像に容易いです。ケースメーカーはスーパーコンプレッサーなど防水性に優れたケースを開発していたEPSA（Ervin Piquerez SA）製です。ベゼルはもちろん当時の物であり、後期型でナンバーとトライアングがルミナス表示のものを装備。純正のスライド式のメッシュブレスを装備しています。

ケースに研磨歴はみられません。小傷は見られますがオリジナルプロポーションを保った希少な個体です。ベークライトのベゼルにヒビはありません。ダイアルは概ね綺麗な状態を保っています。ルミナスは均一な色味で、当時の青緑色を保っており大変高評価です。機械の状態はとても綺麗です。入水の形跡はほぼないと言って良いでしょう。

Seamaster 200はフランス海軍で正式官給された経歴を持ちます。そのことから、数ある時計の中でも最高の堅牢性を誇ったことを証明しているようです。

BRAND

腕時計が普及し始めた1910年代から手巻き、自動巻と変遷を経て、クオーツ時計の開発によって機械式時計が衰退します。それ以前の1960年代に機械式腕時計はひとつのピークに達します。当時は日本でも三種の神器の一つだったオメガの時計。持つ人のステータスとなる高級品で、各メーカーが精度や防水性、耐久性など切磋琢磨し開発した時代。コストをかけて、より良い時計造りのためにしのぎを削っていました。

HIGHLIGHT

Octagon EPSA Case